TAX ライブラリー(2021.08)

租税滞納状況(2021年8月発表)

−滞納残高22年ぶりの増加!(国税庁)−

□ この度、国税庁より2020(令和2)年分(令和2年4月〜令和3年3月)の租税滞納状況が公表されました(2021年8月)。

1.新規発生滞納額
 2020(令和2)年度の新規発生滞納額は5,916億円(対前年比約7%増加)となっています。もっとも、新規発生滞納額の多かった1992(平成4)年度(1兆8,903億円)と比較して、約7割低い数値となっています。
 内訳は、消費税 3,456億円(対前年比 254億円(7.9%)増)、申告所得税 1,171億円、法人税 805億円、相続税 236億円、源泉所得税 195億円、その他 53億円です。
※新規発生滞納額とは、国税が納期限までに納付されず、督促状が発付された税額のことです。

2.滞納発生割合
 2020(令和2)年度の地方消費税を除く滞納発生割合は約0.9%となっています。2004(平成16)年度から17年連続で2%を下回っています。国税庁発足以来、2年連続で最も低い数値となっています。
※滞納割合とは、新規発生滞納額を徴収決定額(申告等で課税された額)で割った数値のことです。

3.整理済額
 地方消費税を除いた2020(令和2)年度の整理済額は5,184億円(対前年比14.9%減少)となっています。
 内訳は、消費税 2,879億円(対前年比559億円(16.3%)減少)、申告所得税 1,121億円、法人税 670億円、相続税 247億円、源泉所得税 232億円、その他 36億円です。

4.滞納整理中の額
 地方消費税を除いた2020(令和2)年度の滞納整理中の額は8,286億円(対前年比 9.7%増加)となっています。
 内訳は、消費税 3,245億円、申告所得税 2,288億円、法人税 1,081億円、源泉所得税 1,054億円、相続税 561億円、その他 57億円です。

<2020(令和2)年度 租税滞納状況>
  前期繰越額 新規発生滞納額 整理済額 次期繰越額
全ての税目/
7,554億円 5,916億円 5,184億円 8,286億円
全ての税目/
対前年比
▲ 6.9% 7.0% ▲ 14.9% 9.7%
(内、消費税)/
2,668億円 3,456億円 2,879億円 3,245億円
(内、消費税)/
対前年比
▲ 8.1% 7.9% ▲ 16.3% 21.6%