TAX ライブラリー(2014.12)

相続税・贈与税の改正!!(2015年1月1日より実施)

−基礎控除額の引き下げと税率構造の変更! 申告手続きをお忘れなく!−

□ 2015年1月1日以後、相続税と贈与税の基礎控除額の引き下げと税率構造が変更になります。これまで、相続税の申告義務のなかった方でも、申告が必要になる場合がありますので、注意が必要です。
*相続税の基礎控除とは:相続税は、被相続人の遺した遺産を取得した方に対する国税のことで、一定額以上の財産を取得した方に課税されます。財産税とか資産税と言われます。

□ 改正の背景
 現行制度では、課税割合が4.1%と低い数字となっています。つまり、死亡者100人につき、4人しか納税義務のある方がいません。財務省によると、これを是正したい意向です。
*課税割合とは:課税件数÷年間死亡者数

<基礎控除の推移と税率構造の推移(財務省発表資料より)>

□ 改正後の基礎控除額(:定額控除額+法定相続人比例控除額)は現行制度の6割に縮減されます。

  定額控除 法定相続人比例控除
現行制度 5,000万円 1,000万円×法定相続人の数
改正後 3,000万円 600万円×法定相続人の数

□ 改正後の相続税額への影響は次のとおりです。
例)相続財産が8,000万円、配偶者と子供2人が相続人のケース。但し、法定相続分により相続し、配偶者の税額軽減を適用して試算。

相続税の課税価格 現 行 改正後 増税額
5,000万円 0 10万円 10万円
8,000万円 0 175万円 175万円
1億円 100万円 315万円 215万円
2億円 950万円 1,350万円 400万円
3億円 2,300万円 2,860万円 560万円
5億円 5,850万円 6,555万円 705万円
10億円 16,650万円 17,810万円 1,160万円
20億円 40,950万円 43,440万円 2,490万円

(※税制調査会資料より)

※具体例 
<現行制度>
8,000万円−(5,000万円+1,000万円×法定相続人の数3人)=0
→相続税の課税所得が発生せず、相続税の申告・納税の必要がありません。

<改正後>
8,000万円−(3,000万円+600万円×法定相続人の数3人)=3,800万円
→法定相続分で遺産分割し、配偶者の税額軽減特例を利用しても175万円の申告、及び、納税の義務があります。