LEGAL ライブラリー − 注目の「ITニュース」(2024.04)

連載「ネットワーク管理」

−2.各論(1)「ネットワーク管理モデル」

□ 現代社会における企業活動において、電気や水道等の社内インフラと同様に重要な設備がネットワーク環境です。我が国では、IT人材が不足しており、OECD諸国と比較してもICT利用頻度は極めて低い結果となっております(PISA2022調査結果)。
 ネットワーク管理は、人々が円滑にネットワークを使用し仕事ができるようにする役割があり、また、企業の営業停止や営業機会の損失を防止する役割をも担っています。
 前回に続いて、今回はネットワーク管理モデルについて解説いたします。

□ ネットワーク管理とは、企業活動を円滑に行うためにネットワーク上に存在する機器情報や関連サービスの構成情報を管理し、安定的な運用を目指してリアルタイムで把握することです。一般的に、ネットワーク管理モデルとして、次の5項目が必要とされています。ケース・スタディに入る前に、体系的理解をしておきましょう。
(1)構成管理  システムの構成変更、機器の入れ替え、障害時の影響範囲特定、セキュリティ対策、ソフトウェアバージョンアップなどに迅速に対応するため、@ネットワーク構成図を作成し接続情報を俯瞰できるように文書を整備しておきます。Aまた、ネットワーク機器管理表を作成し、変更があった場合は文書の更新を行います。
(2)障害管理  ネットワークに障害があった際の検出、通知、対象範囲や原因の特定を迅速に行えるようにするため、予め、障害対応マニュアルを作成し、ネットワークの安定稼働を目指します。
(3)性能管理  ネットワークの状態を常時計測し、利用者がいつでも利用できるように、性能データの収集、ベースライン策定のためのデータ解析、閾値超過時のアラート等の措置を行います。
(4)機密管理  機密保持が必要なネットワークを識別し、アクセスを制御するため、機密情報を扱うネットワークにアクセスする際の認証やアクセスポイントの監視、ログの監視などを行います。また、ネットワークユーザーのみが接続できるように権限の設定を行います。
(5)課金管理  使用者ごとのネットワーク使用状況に応じた課金対応を行い、公平なネットワークリソースの割り当てを行います。


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