IT ライブラリー − 注目の「ITニュース」(2017.11)

改正 消費者契約法施行

 

□ この度、改正消費者契約法が施行されました(2017/6/3、2016/5/25成立)。

□ 本法の目的
 本法は2000年に制定された法律です。消費者と事業者間の情報・交渉力の格差に鑑み、一定の要件のもと、消費者に契約の取消権を認め、不利な契約条項を無効として、消費者の保護を目的とする法律です。
 成立から既に17年が経過し、高齢化が進む社会の変化に対応するため、この度、改正されたものです。

□ 主な改正点 次のとおりです。
(1)不実告知の対象となる重要事項の範囲の拡大
(2)過量な内容の消費者契約の取り消し
(3)取り消し権を行使した消費者の返還義務
(4)取り消し権の行使期間
(5)消費者の解除権を放棄させる条項の無効

□ 過量契約の取消に該当するか否かの判断は容易ではありませんが、本法による取消要件を満たさない場合であっても、判断能力の低下した高齢者との間で取引をするに当たり、不適切な勧誘行為などを行った場合、公序良俗(民法90条)や不法行為(民法709条)の規定により契約の申込みの無効や損害賠償請求を主張される可能性があります。また、意思無能力を理由に契約申込みが無効であると主張される可能性があります。

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