IT ライブラリー − 知って得する!「IT活用方法」(2016.05)

スマートフォンの活用法J

−MVNO(格安SIM)と緊急地震速報−

□ 2016年4月に熊本県地方で大きな地震が発生しました。災害時の連絡手段や情報収集手段としてスマートフォン・携帯電話が活用されています。
 今回は、MVNO(格安SIM)と緊急地震速報について説明します。

□ 緊急地震速報は、気象庁が各地に設置した地震計の情報をもとに発信されており、この情報を受け取った携帯電話事業者が、個々のスマートフォンや携帯電話に情報を送信します。
 通常、スマートフォンが通信を行う際には、個々のスマートフォンを識別して、個別に通信を行いますが、緊急地震速報では、「ETWS(Earthquake Tsunami Warning System=地震・津波警報システム)」という特別な仕組みを使って、電波が届く範囲の全てのスマートフォン・携帯電話に一斉に情報を送信しています。限られた時間内に多くの端末に情報を送信するためです。

□ 国内大手キャリアのドコモ、au、ソフトバンクでは、緊急地震速報を「エリアメール」や「緊急速報メール」という名称で配信されており、対応のスマートフォン・携帯電話を所有していれば、警報音と画面表示で情報を受け取ることができます。

□ MVNOでは、格安SIMを取り付けたスマートフォンでも「ETWS」の仕組み上、電波の届く範囲の全ての端末に情報を送るため、情報を受け取ることができます。
 しかし、注意が必要なのは、SIMではなく使用する端末(SIMロックフリースマートフォン)です。「ETWS」で送られた情報を元に表示方法や警告音を鳴らすなどを決めているのは、端末メーカーです。従って、ETWS対応のSIMロックフリースマートフォンであれば、格安SIMを挿していても問題なく緊急地震速報を受け取ることが出来ます。ただ、揺れが来る前に地震の情報を配信するシステムを運用している国は日本ぐらいなので、海外のSIMロックフリースマートフォンはETWSに対応していない端末もあるので、注意が必要です。

□ なお、ETWS未対応の端末では、代替措置として緊急地震速報等をプッシュ通知するアプリがあるので、それを導入することで情報を受け取ることができます。ただし、通常のデータ通信を使用しているので、受信が遅れる可能性があります。

→ LEGAL NETでは、モバイル・ゲドンに対応した、販売促進活動の支援を行っております。御希望の方はお気軽にお問い合わせ下さい。