超・英語ネットワーク
2005年度 Vol. 01

        英語の賢人が、“過去”“現在”“未来”を語る!!

 Café de EIGOは、様々なお立場で英語の普及活動に関わっていらっしゃる“英語の賢人”をお招きして、思いの全てを熱く語って頂きます。
 これから国際社会に羽ばたこうとする皆さん!是非、お立ち寄り下さい。
 賢人の姿は、きっと皆さんの学習を助け、夢や希望が大きく膨らんでくることでしょう!

 ◆ 1973年創刊の “ちょー ロングセラー” 英字新聞

◇ 「教材はロングセラーなものを選ぶ」という鉄則がありますが、朝日ウイークリーは1973年創刊ですね?

◆ 鈴木編集長:朝日ウイークリーは1973年に朝日イブニングニュース社から創刊されました。 当時から、ニュースなどを読んで英語の力をつけることをうたっていました。ライバルがいましたが、多くの読者をひきつけ今に至っています。アグネス・チャンさんのコラム「地球うおっちんぐ」は、もう15年も続いています。 私は11代目の編集長です。

 ◆ 知らないうちに英語にも強くなっている!

◇ 英語学習のコツは「シャワーを浴びるように英語に触れる」と言われます。朝日ウイークリーはどのような新聞を目指していらっしゃるのでしょうか?

◆ 鈴木編集長:現在は、辞書がなくても読める英和新聞(これがキャッチフレーズ)という伝統を守りながら、中身をさらに充実させようと努力しています。読みながら、世界を知り、知らないうちに英語にも強くなっているというような。もちろん受験対策が目的の英語学習者には、「楽しい」というおまけがつく教材になります。読者は小学生から90歳と幅広く、どこから読んでもトクをするような、心に残る読み物に出合えるような新聞をめざしています。 しかし、英語の質、文法などは厳しく正しく、です。

 ◆ 朝日ウイークリーがWEBと連動!?

◇ 鈴木編集長がお考えになる朝日ウイークリーの今後についてお教え下さい?

◆ 鈴木編集長:レイアウトデザインが、このたび大きく変わりました。洗練されたデザインをひきたてるニュースや読み物、これからを生き抜く知恵を盛り込んで、活字文化を育て、英語学習者の助けになりたいと思います。高齢化する社会のなかで、団塊世代、シニア世代のための記事も増やします。ウエブとの連動にも力を入れます。

朝日新聞社 朝日ウイークリー
第11代 編集長
鈴木和枝(すずき かずえ)氏

<略歴>
ジャパン・タイムズ記者、 リーダーズダイジェスト日本版の編集などに携わった後、1989年朝日新聞入社。 国際配信部、ジャパン・クオータリー編集部、 ヘラルド朝日などを経て、2004年4月から、朝日ウイークリーに。

<趣味>
散歩、歌舞伎鑑賞、ミステリー乱読(?)。

<好きなことば>
Mutual admiration. なかまうちでほめ合うこと。記事が書けず、落ち込んでいたとき、気がつくと親しい仲間にこぼしていました。そのとき、彼女たちが、「私のあの記事は誰にも書けない」とか、ほめてくれて、気がついたら元気回復していました。効きました。ニュージーランド出身の翻訳者が、教えてくれたことばです。後ろをみるより、やはり前を見たい私です。

 ◆ 趣味の映画を通して、英語学習者を応援!

◇ 朝日ウイークリーの編集方針について教えて下さい?

◆ 鈴木編集長:おもしろくて、ためになる、でしょうか。生きのいいニュースや、心温まる読み物、趣味の映画を通して、英語学習者を応援すること。質のいい英語と内容を心がけることです。また、世界を近く感じるとともに、貧困や地球の問題に関心をもってもらう、視野の広がる新聞にすることも大事なことですね。読者と編集部が常に近い新聞でありたいと思っています。

 ◆ 最新ポップスが楽譜付きで掲載

◇ 朝日ウイークリーの担っている役割についてお教え下さい。

◆ 鈴木編集長:広い視野で、世の中を見られること。 海外のできごとに無関心でいられない層を増やす。 正しい英語を学ぶことができる。それが朝日ウイークリーの役割であると思っています。
 また、英語で読みたいが、100パーセント英字紙はまだ無理、という多くの人たちのニーズに応えて行くことも重要です。受験生には、おもしろい参考書になるでしょうし、子育ての終わった女性のみなさんには、旅や映画の友になるでしょう。若い方々には、最新ポップスが楽譜付きで載っています。 青春時代の情熱を思い出して、英語にふれる熟年世代には、無理のない知的興奮を味わってほしい、と思っています。
 最終的には、国際的に関心のある人、英語を通じて人生を豊かにする人、国と国のバリアをとびこえる人が育てば、と思います。インターネット隆盛の時代に、活字のもつチカラをアピールしていきたいですね。

 ◆ 英語で読む週刊紙を作る

◇ 商品開発、編集上、工夫している点、大事にしている点、克服しようとして苦労した点等、お聞かせ下さい?

◆ 鈴木編集長:編集部で、努力しているのは、“いまを切り取る”ことです。学習教材でありながら、ジャーナリズムの使命を全うすることも大事なことですね。英語を読むのではなく、英語で読む週刊紙を作っていると考えています。ニュース解説や分析には、腐心しています。

 ◆ デザインと内容の融合・調和

◇ デザインが変わり、とても読み易くなりましたね?

◆ 鈴木編集長:このたび、デザインを一新しました。外国の新聞と間違えられたほどです。活字も写真も美しい新聞になりました。見た目がけっこう大事だと再認識。デザインと内容の融合、調和。これを維持していくことは大事なことだと思っています。

 ◆ 日系アメリカ人のコピーエディター、バリー・カワグチ

◇ 朝日ウイークリーには優秀なスタッフが多くいらっしゃるようですが、・・・?

◆ 鈴木編集長:英文を短くしたり、直したりするのはすべて、日系アメリカ人のコピーエディター、バリー・カワグチ。 書き直しや、事実チェックが甘いとボツになる原稿もあります。彼のよう高い基準と倫理観と才能をもったスタッフが質の高い朝日ウイークリーを作っています。

 ◆ 最高の英語で、世界のできごとや最新の映画を読む

◇ 他の英字新聞と異なる特徴についてお教え下さい?

◆ 鈴木編集長:とりたてのニュースから、星占いまで内容が豊富。最高の英語で、世界のできごとや最新の映画が読めること。執筆人は、一流の研究者、トラベルライターです。また、カラー写真がひきたつデザイン、紙を使用しており、とにかく美しい。 24〜28ページ建てで1ヶ月970円と、費用が安いことも特徴です。さらに、読者とのつながりがとても強いのです。読者の熱意がすごい。ウイークリーを使って、勉強会をやっているグループも全国にあり、毎週感想を送ってくれる人もいます。簡単なクロスワードを使って授業をし、中学一年生のクラス全員が応募してきたこともあります。 「私のAW(ASAHI WEEKLY)活用法」のようなはがきが、次々と届き、時々紹介させて頂いています。

 ◆ 効果的な英語学習方法、英語検定突破法

◇ 各種検定対策として、朝日ウイークリーが有効である点についてお教え下さい。特に朝日ウイークリーを使った効果的な英語学習方法、英語検定突破法があればお教え下さい?

◆ 鈴木編集長:教科書や参考書の、ちょっと退屈になりがちな内容を補足、強化するのに、おもしろい教材になると思います。読み続けることで確実に、読解力や語彙力がつきます。TOEICのリーディングに関しては、実践的な問題を掲載しています。いろいろな素材から、専門家が出題しています。3分間などと時間制限があるので、シミュレーションができます。
 10月のメールに、「母の購読していたウイークリーを読んでいるうち、英検準1級に受かった」、という高校生がいました。 「お気に入り」セクション、映画であれ、スポーツであれ、を毎週声に出して読む。ニュースを邦字紙と読み比べるだけでも、語彙が増え、時事知識が増えます。
 AW(ASAHI WEEKLY)仲間がいれば、さらに効果が上がります。お互いに記事について、または、記事を素材にして話し合うのことは、とても有効です。英語検定の2次試験対策にも資するでしょう。
 なお、高校の授業などで先生方が使って下さいます。 ニュースの要約を書かせたり、マンガに自分で訳をつけたり、野球英語を覚えたりと、活用方法は自在です。

 ◆ 誠実に記事を作る・・・継続的な学習と努力

◇ 朝日ウイークリーの強さ、編集長が日々、心がけていることについてお話下さい?

◆ 鈴木編集長:朝日ウイークリーの強みは、なんといっても、スタッフ全員が朝日ウイークリーを好きなこと。毎号、新しい気持ちで作っていることです。そして、社内外の応援団。 「あれ読んだよ」とか、「表紙の○○、しぶかったね」とか声をかけてくれます。 OBのなかには、「授業で使っているよ」とおっしゃって下さる方もいます。購読者を増やして下さった方もいます。
 外見はおしゃれになりましたが、誠実に記事を作るやり方はこれからも変わりません。

 週500通もの読者からのお便りを大事に目を通される鈴木編集長。ご多忙な毎日を送られる中で、今回、お話をお聞かせ下さいました。
 読者の視点で、おもしろく、豊かな内容を心がけながら、英語の文法は正しく厳しく・・・常に前を向いて努力していらっしゃる編集長。2つの言葉と文化を行き来しながら、楽しさや苦しさを体験されてきた編集長。
 これからもわが国の英語教育の発展にご尽力下さいますようお願い申し上げます。
 ご協力、誠にありがとうございました。
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